走行中のトラブル・エンジン


Q:発進しづらい、低速が弱い

A1:エアクリーナーの汚れや劣化

基本どおり、エアクリーナエレメントやプラグをチェックしましょう(特に初期型250)。

A2:キャブの調整不良

パイロットスクリュー(PS)がきちんと合ってなかったり、4気筒バラバラになっていると低速が扱いづらくなります。調整しましょう。

参考リンク:
メンテナンスに関する質問/パイロットスクリュー(PS)の規定戻し量を教えて


キャブ同調のズレも低速域に影響します。これにはバキュームゲージという専用の計器が必要ですので、バイク屋さんで調整。

参考リンク・
初期型Bandit250・キャブの同調とゲージの自作


年式の古いものでは、エンジンやキャブ内の可動部分の摩耗・経年劣化も大きな要因。 特に250は車検がないので、整備不良のまま酷使されたものが多いせいもあります。キャブをオーバホール、そして摩耗劣化しているパーツを新品に替えましょう。ゴム製のOリングなどは必須です。

メインニードル(針)も擦り傷程度の摩耗でガラッと調子が変わりますから、新しく替えた方が調子がよくなります。

A3:高回転型エンジンの特性

250(89-94)250、特に初期型では低速トルクの不足を指摘する人が少なくありません。 本来はGSX-R系のレーサーレプリカに使われていた高回転エンジンですから、ある程度は仕方がないでしょう。日常の使用でも、負荷のかかる登り坂では回転を落とさないようなシフト操作を心がけてください。

Exp:その他・参考情報

250(89-94)初期型250のうち、前期45馬力モデルのキャブレターに、後期40馬力モデルのパイロットジェットを付けると、 若干ながら低速トルクの改善が見られるようです。

参考リンク:
初期型Bandit250:低回転の弱さを改善できないか


250V(95-00)後期型の250、特にVCエンジン搭載モデルはバルブ切り替え機構のおかげで中低速トルクがかなり増強されており、乗りやすい印象。

▲先頭へ戻る

Q:エンジンの回転が上がらない。

A1:エアクリーナーの汚れや劣化

まずはエアクリーナエレメントやプラグをチェック。初期型250の場合の乾式エアクリは1万キロも走れば要交換です。プラグの寿命も5千キロくらいと言われています。

A2:燃料パイプの詰まりや曲がりによる流量不足

燃料の経路に詰まりがないですか?燃料コックから出ている燃料ホース(太い方)や負圧ホース(細い方)が折れ曲がっていたり、後付けした燃料フィルターにエアー(気泡)が噛んで、走行中ガスの流れが遅くなり、エンジンがフケなくなった例があります。


Banditの燃料コックはすべて負圧式なので、細い方の負圧パイプが折れ曲がっていると燃料コックの弁が開ききらず、走行中にガス欠症状が出やすくなります。

A3:燃料タンクキャップのエア抜き詰まりによる流量不足

タンクのキャップにある小さなエア抜き穴が水や汚れ・氷結などで詰まったり、タンクバッグの底で塞がれると、空気が抜けずにガソリンの落下が遅くなり、高速域でモタついたりエンジンが止まってしまった例があります。

参考リンク:
走行中のトラブル・エンジン/しばらく走るとエンストする

A4:パーツの組み付け不良

キャブのスライドバルブ(ピストン)のスプリング孔にあるワッシャー、スペーサ類がきちんと入っていないと、 エア抜けが起こってピストンが上がらなくなり、結果ニードルも上がらないので回転が上がらなくなります。ピストン上部のダイヤフラム(ゴム幕)に穴や亀裂があっても同様。以前に自分で分解したことのある人は要チェックです。


250(89-94)初期型250のキャブは、メインジェットとパワー(チョーク)ジェットが同じ形状のため、 ねじ込む位置を間違えると5,000回転くらいで壁にブチ当たったような感じになり、それ以上回らなくなります。


250V(95-00)3速以上8,000回転付近で頭打ちになる現象が発生。

原因はエアクリーナーの吸入口そばにあるフタを外して走行したため、 エアが過大に吸入されていたため。フタを元に戻すと頭打ち症状はキレイに消えました。

A5:マフラー内部の詰まり

250V(95-00)高速道路を走行中、VCの作動する10,000回転付近からパワーが落ち、加速がにぶくなる現象が発生。

原因は後付けスリップオンマフラー内部の消音材が傷んで脱落し、排気経路を狭くしていたためでした。帰宅後マフラーを分解掃除し、詰まっていた消音材を除去したら症状は消えました。


250(89-94)高速道路を6速1万回転で走っていたら、急に回転が下がり始め吹けなくなりました。

脇に寄せて見てみるとWR'Sのスチールアルミのサイレンサー部分が1センチ程後ろにずれていました。原因は、音量を抑えるためにサイレンサーに入れておいたグラスウールがインナーバッフルの出口を塞いで、排気できなくなったのが原因みたいでした。グラスウールを引き抜いてサイレンサーを手で元の位置まで押し込み、また順調に走れるようになりました。出口を塞いだまま無理に走っていたら、確実にサイレンサーが吹っ飛んでいたなと思いました。

(2005-10-20/B.Pさんより)

A6:バルブ切り替え機構の故障(VCエンジン車)

VCエンジン車VCエンジンの場合、バルブ切り替え関連のトラブルが考えられます。

事例として、フェールセーフスイッチとメインハーネスを繋ぐカプラ部分の接触不良(断線)、 またはフェールセーフスイッチ自体の故障が報告されています。カムが高速側に切り替わったという信号がイグナイタに伝わらず、 リミッタが掛かったような状態になるようです。

フェールセーフスイッチは、エンジン右側のインテーク側・ロッカーアームシャフト側面部にあります。 詳細はサービスマニュアルを参照してください。

またVCはギアがニュートラルのままでは回転が上がらない(250Vの場合12,000rpm位で頭打ち)ようになっていますので、 走行中にこの症状が出る場合は、ニュートラルスイッチのトラブルも考えられます。

参考リンク:
走行中のトラブル・エンジン/VCが作動しない

▲先頭へ戻る

Q:しばらく走るとエンストする

A1:燃料タンクキャップのエア抜き詰まりによる流量不足

タンクのキャップにある小さなエア抜き穴が水や汚れ・氷結などで詰まったり、タンクバッグの底で塞がれると、空気が抜けずにガソリンの落下が遅くなり、高速域でモタついたりエンジンが止まってしまった例が多く報告されています。

これで止まってしまうと、キャブ内にガソリンが残っていない=ガス欠と同じ状態になるので、再始動に手こずる場合が多いです。

参考リンク:
素朴な疑問/燃料コックの位置の意味
初期型Bandit250:タンクキャップの分解・掃除

A2:プラグ、プラグコードの接続不良

マフラーやキャブ、プラグがノーマルならプラグコードのリーク(漏電)や接触不良の可能性が大きいです。


250(89-94)信号待ちでいつもアクセルを煽っていないと、エンストしそうになっていました。 結局原因はプラグキャップからのリークでした。


250(89-94)プラグキャップ内部のツメが摩耗してきちんとプラグの頭にかからず、接触不良を起こして不調になったケースがあります。

冷えているときは調子がいいのですが、暖まってくるとエンジンがグズりだし、3気筒になったりしていました。おそらくはプラグコード(純正)は冷えているときは固くて振動にもブレず、プラグとの接触がコードの突っ張りで保たれていたが、 暖まってくるとコードが軟らかくなり、振動に負けてキャップがフリーになり、接触不良が発生していたのでは?と推測しています。キャップを新品に交換後、この症状は出ていません。


250(89-94)普段は屋外駐輪ですが、この前の台風で3番と4番のプラグホールに雨水が溜まったので、プラグホールにティッシュをピンセットで押し込んで水を吸い取り、 ついでにプラグコードを全部交換してみたところ、4番のキャップ側が錆びていました。

交換後すぐには直りませんでしたが、20分くらいで完全に乾いたのか、吹けが好調になりました。今まで高回転で少し息付く感じでしたが、それも直りました。発進時のエンジンのカブリ気味の様な症状も出にくくなりました(なくなったわけではない)。こういう症状が出る場合は、点火系を徹底的に調べてみた方が良いかもしれません。

A3:イグニッションコイルの不良

劣化したイグニッションコイルは、冷えているときは普通に動いているが、熱をおびてくると本性を現すことが多いようです。 テスタで端子間の抵抗値を測ると劣化の程度がわかります。規定範囲は各車種ごとのサービスマニュアルに書いてあります。

250のコイル抵抗の規定値(初期・後期とも共通)1次側:2.5〜3.8Ω 2次側:13〜18kΩ

マニュアルには明記されていませんが、プラグキャップを外したコイル単体で測定します。テスタの電池が消耗していると正確な数字が出ない場合があります


イグニッションコイルが不良でも、抵抗値に異常が現れない事もあるようですので、テスターの数値を過信しない方がいいようです。

A4:キャブの整備・調整不良

250(89-94)キャブのオーバホールで治りました。何らかの原因で濃くなっていたようです。 それからも発進でもたつくので、ジェットニードルをひとつ落としてみたところ(クリップをひとつ上げたところ)良くなりました。


250(89-94)ニードルを一番下まで(クリップ位置が一番上)下げてみたところ、カブリが無くなり、燃費も12〜3キロだったのが先日250キロくらい乗って、 リッター20キロほど行くようになりました。走行は4万1千キロです。

初期型250はキャブが傾いているので、ニードルとジェットの穴が接触して摩耗しやすいのかも?


250(89-94)パイロットスクリューの調整で直りました。通常1回転戻し程度なのに3〜4回転戻しになっていました。前のオーナーは何でこんなに回していたの??です。

(2004-02-27/マコピーさんより)

参考リンク:
メンテナンスに関する質問/パイロットスクリュー(PS)の規定戻し量を教えて

▲先頭へ戻る

Q:走行中にいきなり止まった

A1:燃料タンクキャップのエア抜き詰まりによる流量不足

参考リンク:
走行中のトラブル・エンジン/しばらく走るとエンストする

A2:サイドスタンドスイッチの接触不良

6,000-10,000回転くらいで走行中、ガス欠もしくは電気系の接触不良でも起きたかのごとく、ギアも入ったままで、いきなりエンストしてしまいました。走行中タコメーターが一気にゼロに落ち、その後もセルがうんともすんとも言いませんでしたが、少したつと何事もなかったかのようにセルが回りエンジンもかかりました。

この原因はサイドスタンドスイッチの接触不良でした。ショップで計ってみたら本来通電していれば抵抗値は低いはずなのに、とんでもない高い抵抗値が出てました。とりあえずスイッチの配線を直結しましたら直りました。

A3:エンジンストップスイッチ(キルスイッチ)の接触不良

ハンドル右手にある赤いキルスイッチがOFFになっていませんか? これに気付かず、動かない動かないと騒いでいる人を時々見ます。名部の金属接点の接触不良によるエンストを防止する意味でも、時々は動かしてやりましょう。

A4:ハーネス(電線)のショートや断線、コネクターの緩みなど

私も去年の暮れに似たような症状になりました。止まった場所でいろいろやったのですがエンジンかからず。バイク屋でイグナイタ交換までしてもらいましたが、帰りに再発(v_v)

タンクを外しハーネスを調べていくと、電線の被覆が溶けて接触しているのを発見!(@_@;) その部分を直したらエンジンが止まることが無くなりましたよ〜 (^_^)b


信号待ちなどの停車中でハンドルを左いっぱいに動かすとなぜかエンストしてました。調べたら、ハンドルの回転部分のハーネスが内部で断線しかかっていたのが原因でした。ハーネスで唯一動く部分なので、ストレスがたまるのかも?


ヘッドライト内で別の部品取り付け作業をしたさい、コネクターが緩んでしまっていたせいで、エンジンが始動不能になった事がありました。

A5:燃料コックをリザーブに切り替えた時、キャブの中に水分や汚れが流れ込んだ

走行中に燃料コックをRES(リザーブ)に切り替えると、タンクの一番底からのガソリンが出るようになりますが、タンクの底に水分や汚れが沈んでいると一気にキャブ内に流れ込み、エンジンの動きをおかしくしてしまう例は、他の車種でもよくある事です。
日頃長距離を走らない方も、時々はRESに切り替えて、底にたまりがちなものを抜いてやりましょう。


250(89-94)走行中、ガス欠気味だと思ってコックをRESに切換えて数百メートル走ったところ、なんとそのままエンスト! もう一度始動を試みましたが、始動はするもののバラバラいって、完全にガス欠の症状でした。仕方が無いので、最寄りのスタンドまで押して歩いてガスを補給。

そしてあらためて始動を試みましたが、最初はバラバラいいながらも掛かりましたが、すぐに止まってしまう状態。とうとうセルの使い過ぎでバッテリーがあがってしまい(中略)結局どうやってもエンジンが掛かってくれないので、そのスタンドに預かって貰い、電車で帰ってきました。(泣) 

当初は、早くキャブに燃料を送ろうとして燃料コックをPRIにしたまま何度もセルを回し続けたためにプラグをカブらせてしまったのかも?と思いましたが、原因はタンクの底、およびキャブ内にたまった水だったようです。燃料パイプを抜いて地面に向けて逆さまにしたところ、中から錆色のカフェ・ラテの様な液体が流れ出てきたのでビックリ!! 結局、長年の結露や雨水がタンクの底に溜まっていたようで、どうやら先日、燃料コックをRESに切り換えた際に、それを吸い込んでしまったようでした。キャブのフロート室のドレンを外してみたところ、やはりおいしそうなカフェ・ラテがポタポタと・・・
とりあえず、止まるまで排出したところで元通りに戻してから、コックをPRIにしてセルを回すこと数秒で、エンジンは息を吹き返してくれました。

その後、タンク中のガソリンを全て排出してみるると、ガソリンの底に茶色い水玉がいくつも見えました。ちょうど酢とオイルで作ったドレッシングを軽く振ったときに、ドレッシングのガラス容器の底の方にオイルの中にお酢が水玉状に漂っているのと同じ様な感じです。今まで、自分のイメージの中では、タンク内のガソリンに混入した水は底の方に沈んで、ガソリンと水が層状になっているものだとばかり思っていましたが、実は走行中は振動やGにより撹拌されて、丸い水玉状になって、ガソリンの中を漂っているものだと初めて知りました。そして、停車中はいくつもの水玉が合体して一つになって、クラゲの様な姿でタンクの底に潜んでいるというワケです。

だから、何かの拍子にこの水玉を吸い込んでしまうと、エンジンがストールした様になって吹けなくなってしまうのだと判りました。そういえば、今までも走行中にガソリン残量が少なくなってくると、たまに原因不明でカブったように吹けなくなる状態になったことが数回あったのですが、短時間のうちにまた正常な状態に戻ったので、あまり気に留めていなかったことを思い出しました。あの時はガソリン中に漂う比較的小さな水玉を吸ってしまっていたということです。いままで4輪を含めて、タンク内の水が原因で不調になったことが無かったので盲点を突かれた感じです。・・・勉強になりました。(後略)

(2006-06-06/telesightさんより)

参考リンク:
初期型Bandit250・キャブレター本体の取り外し
'92 Suzuki Bandit250 Maintenance・キャブフロート室の水抜き

▲先頭へ戻る

Q:ガス欠した後、エンジンがかからなくなった

A:燃料コックを操作して、キャブにガソリンを流し込まないとかかりません

Bandit250/400のガソリンタンクについている燃料コックは負圧式と呼ばれるタイプで、エンジンが回っている時だけ内部の弁が開く構造になっています。
ガス欠でエンジンが止まってしまった後では、タンク内を満タンにするだけではキャブへ燃料が落ちて行きませんので、エンジンもかかりません。

この場合に備えて負圧式の燃料コックにはPRIという位置があって、エンジンがかかっていない状態でもキャブにガソリンを強制的に流し込む事が出来ます。ただしPRI位置のまま長く放置しておくと、ガソリンの供給過多でオーバーフローを引き起こす場合もあるので、エンジンがかかったらすみやかにONに戻すことが重要です。


(95-00)後期型250/400には表向きPRIポジションがありませんが、レバーのストッパーとなっている小さなプラスネジを外して、そこから先にレバーを回すとPRIと同じ働きをします。ただしこれは正規の使用方法ではありませんので、もしトラブルが発生しても作業者個人の責任でお願いします。

参考リンク:
素朴な疑問/燃料コックの位置の意味

▲先頭へ戻る

Q:燃費が悪い

A1:エアクリーナーの汚れや劣化

エアクリーナエレメントやプラグをまずチェック。

A2:走り方が荒っぽい

ライダーの走り方によって、同じバイクでも燃費は大きく変わってきます。不必要なまでの高回転を多用したり、他車と競り合って急発進、急加速を繰り返せばガソリンを食うのは当然。 適切なギアチェンジで、スムーズな運転を心がけましょう。

A3:タイヤ空気圧の不足

タイヤの空気圧は適正ですか?意外と気付かないものですが、燃費に影響するところです。

A4:ブレーキの引きずり

初心者さんなど、リアブレーキペダルに無意識に足が乗ってパッドを引きずって抵抗になっている場合があります。でもだいたいは整備不良に起因する引きずりが多いですけど。

参考リンク:
走行中のトラブル・車体・外装/ブレーキから異音

▲先頭へ戻る

Q:エンジンが熱い・ファンが回らない

A1:そんなものです

初心者さんによく「エンジンが熱い」と言われますが、バイクのエンジンは放熱が大きく、 春秋の気候のいいときで冷却水は60〜70度、真夏の渋滞では簡単に100度を越えます。少々熱いのは当然ですね。

A2:冷却水の不足や漏れ

冷却水(クーラント)が極端に不足していると、いわゆるオーバヒートの原因になります。Banditのような水冷エンジンは放熱・蓄熱を冷却水に大きく依存していますので、 冷却水がきちんと循環していないと空冷エンジンよりも短い時間でオーバヒートしやすくなります。定期的にタンク内の水位をチェックしておきましょう。

冷却水の減りが大きい場合は水路のどこかに漏れがないか確認。また冷却水は劣化してくると熱特性や防錆能力が低下するのでサビの元。年1回は交換です。

A3:ファンモーターや温度センサーの故障

ふつうメータにある赤い水温警告灯(HOT表示)が点くより先に電動ファンが回るよう設定されていますが、 警告灯が点いてもファンが回らないようなら、ファンスイッチまたはファンモータ、あるいは警告灯スイッチのどれかが故障している可能性があります。

ファンスイッチはドライヤーやコタツ等と同じバイメタルを使ったもので、長期間使っているうちに劣化してきます。 分解修理できませんので、故障したら新品に交換するしかありませんが、そんなに高価なものではないです。

このファンスイッチに市販の切り替えスイッチ等を並列に接続すれば、手動でファンを回すことができます。

Exp:その他・参考情報

ラジエータの水温を正確に管理するには、ヨシムラなどから出ているデジタル水温計を追加するのが一般的です。気になる人はぜひ付けておきましょう。

参考リンク:
初期型Bandit250:デジタル水温計を装備する

▲先頭へ戻る

Q:エンジンから異音

A1:タペット調整の不良

先日ツーリングで走っているとエンジン付近からガラガラと音が。

原因は、タペットクリアランスずれでした。

A2:カムチェーンテンショナーの不良

400V(89-94)当方初期型400V、走行約19,000kmです。

走り出してから2、3分のアイドル時にカラカラと音がし始め、アイドルを2500回転以上にするか、さらに10分ほど走行すると音は無くなっていました。当初のショップ及びメーカーの見解は、

”VC機能を制御する「オイルアクチェ-ター(以下OAC)」内のスプリング劣化に伴うカムシャフト動作の不良によるロッカーアームからの異音”(長!)でした。

回転を上げ、OACへ適正油圧がかかれば動作に問題はないので、このままでOKとの事でした。そもそもOACは非分解式で、アッシー交換だと7万コースだとか。しばらくそのまま乗っていたのですが、先週異音が尋常でないレベルになったので再入院。

真相は「カムチェーンテンショナー(以下CT)」の故障によるカムチェーンのエンジン内での暴れでした。 CTはカムチェーンのテンションを適正に保つ物ですが、CT内の板バネがポッキリ折れていてチェーンがダレダレで回転していたとの事。CT部品代、バルブタイミングの調整混みこみで約2万5千円でした。ヘッド開けると高いんですね。

ショップ及びメーカー曰く「滅多にない」症例だそうです。ちなみに交換後は問題無く走ってますよ。


400V(89-94)私の初期型400Vも以前同じ症状が出ました。友人のメカニックいわく、カムチェーンのテンショナーでは?ということで、試しにテンショナーをバラしてみると、 CT内の板バネがポッキリ折れていて今回と同じ症状でした。幸いスペアエンジンからテンショナーアッシーをはずして交換したら症状は改善しましたが、ショップでの交換等になると、かなりの出費になりますねぇ・・

あまりない事例と思っていましたが、意外とあるものですね。

A3:パーツの組み付け不良

400V(95-00)95年式の400Vに乗っているものですが、このごろなぜかアイドリング時の回転数が高くなっていたので(2000回転くらい)、昨日1300回転くらいになるように調節しました。そして今日、エンジンをかけるとエンジン周辺からカツカツというような音がしており、アイドリングが不安定になってしまいました。アイドリングを下げすぎたのかと思い、上げてみましたが変な音は止まりません。

調べてみたところ、キャブの上のふたのような部品編注:キャブ同調用の負圧取り出し口のゴムキャップ?)が2つなくなっていたのが原因でした。

(2005-02-16/バンババンさんより)

▲先頭へ戻る

Q:マフラーから爆発音がする

A1:キャブの調整不良

それはスローが薄いですよ。
(2003-09-24/むと〜さんより)

A2:マフラーとキャブのセッティングが合っていない

キャブから炎が吹き返す事をバックファイアーと言い、燃え残りのガスがマフラー内や出口で着火して破裂音を出すのをアフターバーンもしくはアフターファイアーと言います。

単純に混合気が薄すぎたり逆に濃すぎたりするとアフターバーンは起こりやすくなります。マフラーにあったセッティングを煮詰めてみてはどうですか?
(2003-11-08/KAZUMAX!さんより)


マフラー変えた事でガスが薄くなっているんで濃くする方向でセッティングしてみた方がいいです。排気漏れはタバコとかの煙を継ぎ目に近づけてみて、煙に変化があるかどうかを見てみれば判ると思います。
(2004-05-02/だいすけさんより)

参考リンク:
走行前のトラブル・エンジン/マフラーから爆発音がする

▲先頭へ戻る

Q:ギアが入らない

A1:エンジンオイルが適正でない

一般にオイルが劣化してくるとギアの入りが悪くなるようです。粘度が適正でなかったり、間違って4輪用のエンジンオイルを入れてしまった場合も同様。

A2:エンジン内部の機械的故障

機械的にはギヤシフトフォークの磨耗が考えられます。クラッチの整備も含め、修理代金6万コースだと思われますが、バイクに愛着があれば修理して大事に乗ってあげてください。

A3:クラッチの不良(初期型400に多い)

400V(89-94)初期型400Vにて、エンジンが熱をもつとニュートラルに入らなくなる現象が発生。

お店にてクラッチ板およびスプリングを新品交換したところ症状はなくなり、以後快調です。新品のクラッチスプリングの形状が若干違っていましたので、もしかしたらメーカーの対策品なのかもしれません。もし同様の症状が出ている方は試してみて。純正パーツですので意外と安価です。


400V(89-94)初期型400Vでクラッチプレート類とスプリングを交換したらフィーリングがよくなりました。ただし油温依存性はあるようで、渋滞などで水温が100℃前後になると操作が少し硬くなります。

取り出したクラッチを観察すると250にはなく400にしかない皿バネに接するスペーサーとドリブンプレートが磨耗していました。 このためにクラッチの引き摺りが増えてシフトタッチが重くなってニュートラルが出づらくなっていたと考えられます。

2,500km使ったものですが、プレートやスプリングには目立った損傷や磨耗はなかったのでスペーサーとドリブンプレートを1枚交換するだけで症状が改善する可能性が大きいです。 これだとずいぶん安く(3千円弱。プレート全部だと1万5千円位)済みそうなのでご報告します。

▲先頭へ戻る

Q:転倒したら緑色の液が漏れてきた

A:冷却水がこぼれています

シート下には冷却水のリザーバータンクがあります。おそらく横倒しになったときにドレンパイプから漏れたのでしょう。 ちょろっと漏れたくらいなら大丈夫ですが、タンクのキャップが外れていないかチェックしてみてください。

液量がタンクのLowラインを下回っているようなら水で補充してください。水道水でOKです。タンクが空になっていたら、クーラント(LLC)を補充します。どこのホームセンターでも売っており、特にバイクメーカーのものでなくても大丈夫。 これを水道水で倍に薄めてから入れます。詳しくはクーラントの説明書きにありますので、よく読んでからご使用ください。

クーラント(冷却水)のタンクはシート下にあり、キャップで蓋をしてありますが、ホースがついているので、それに当たったりして抜ける事があります。 実際抜けて結構こぼれた記憶があります。いろいろ外さないと直で補充は難しいですが、延長できるようなものを使って流し込むといいと思います。

▲先頭へ戻る

Q:VC切り替えが体感できないVCエンジン車

A1:VC機構の故障

250V(95-00)切り替え音が必ずするはずですが、音がせず加速も変化しないと言うことは、故障が考えられると思います。サービスマニュアルお持ちでしたらトラブルシューティングの順に確認することをお勧めします。

自分の250Vのマニュアルによると、切り替え音がしない場合は・・

電気系統の不良

  • オイルコントロールアクチュエータ(ソレノイド)の不良
  • ギアシフトスイッチの不良
  • イグナイタの不良

とあります。ソレノイドはシリンダーヘッドカバーの上にあります。これがVC機構の油圧切り替え用の弁を動かすための物で、そいつの動作チェックを行うのが良いと思います。イグニッションキーをOFFにした時に”カッチ”とそのソレノイドから音が出ているかどうかで、正常かどうかが確認できたと思います。

Exp:切り替え音や体感に関する、ユーザーのみなさんからの声

250V(95-00)10,000rpmあたりで「カシャ」っという音がします。ギアをニュートラルに入れた状態での空吹かしではVCは作動しないようになっています。


250V(95-00)9,500rpmあたりで「カシャっ」っという切り替わる音がします。ホンダCBのハイパーVTECほどではないですが、多少伸びがありますよ


250V(95-00)9,000rpmあたりで「カシュ!」っという音がします。やはり伸びも違うと思います。急に引っ張られる感じ(言いすぎ?)になりますね〜


400V(89-94)VCの切替音は聞こえますが、自分も体感はできません(他の方は違うかもしれませんが)。ターボとは違うという事と、自分が鈍感なので別に気にしてません。さすがにVCの切替音が聞こえなくなったら気にしますけど。


400V(89-94)10,000回転くらいで切り替わりますね。マニュアル上では、

VC装置の作動点 8,000rpm〜10,000rpmの間で切り替わる

となっています。ですから低速ギアでないとなかなか切り替わりません。高速でかっ飛ばせば使えるんでしょうけど。気にしてれば体感できると思いますよ。


400V(89-94)昔、自分も体感しにくいことがありました。当時、WR'Sを入れていたせいか聞こえないのかなと思っていました。おかしいなと思い、別のエンジンからアクチュエーターを交換したところ、聞きずらいですが「カシャッ」となりました。ちなみにVCが動いていないときでも普通に回りましたよ。今はVCが動くとあっという間にレブリミットまで回ってしまうので扱えきれてません。

(2004-11-30/satoさんより)


400V(95-00)8,500回転を越えたあたりで、カチャッと音がします。

(2004-10-07/ジシンさんより)


400V(95-00)後期型400Vはやや低く8,000回転くらいで切り替わるようになったのでより体感はしやすいです。でも、劇的に変わるわけでもないですから。やはり街中でVC切り替えて走ってると捕まる可能性が高くなります(笑)。

(2004-11-26/きなさんより)

▲先頭へ戻る

Q:VCが作動しないVCエンジン車

Exp:VC機構のチェック方法

VCが作動する条件はいくつかあります。

●油圧が正常であること
VCは油圧駆動なので、まずエンジンオイルの量が正常か確認してください。
●ニュートラルスイッチが正常に作動していること
ギアがニュートラルのままだとVCは動きません。
ニュートラルでは回転が12,000rpm程度に制限されます(※250Vの場合)。
●VCの切り替えバルブが正常に作動していること
エンジン上部の前寄りにVCの切り替えバルブがあります。ここへの電気配線が断線していたり、内部のソレノイドが壊れていると切り替わりません。
●イグナイタが壊れていないこと
VCの制御はイグナイタからの信号で行なわれます。
●切り替え回転数まで回っていること
250Vの場合、9,500rpm付近で切り替わります。

動作の流れは以下のようになっています。

  1. エンジン回転信号(エンジンが回っていること)
  2. ニュートラルスイッチOFF
  3. イグナイタから信号
  4. VC切り替えソレノイド/バルブ作動
  5. VC機構へ油圧伝達
  6. バルブタイミング/リフト量の切り替え
  7. VVTスイッチが作動
  8. イグナイタへ切り替え完了信号が戻る

確認作業はサービスマニュアルがないとキツイです。もし上記の一覧を見ても何がどれだか見当がつかないという人は、お店に持ち込むのも賢明な手段かと思います。

▲先頭へ戻る