自転車の最大にして最多のトラブルがタイヤのパンクである事は衆目の一致する所でしょう。作者の経験からも、どれほど上等な耐パンク仕様タイヤを履いていようと、空気式タイヤを使う限りパンクの魔の手から逃れる事は出来ません。
しかしちょっとした気配りで、パンクに遭う確率をうんと低くする事は可能ですし、修理も意外とむつかしくはないのです。
ゴムチューブには微量ながら空気を透過させる性質があるため、たとえ穴が開いてないくても自然に少しずつ空気圧は下がってゆきます。週イチか、せめて月イチは空気圧を確認し、補充した方がいいですね。
作者が見る限り、街中を走っているママチャリの半数以上は空気圧が足りていません。親指で強く押して、ほんの少しへこむ程度に固めに入れておけば段差でのリム打ちも減るし、ペダルも軽くなって乗り心地や安定性もずっと良くなるはずです。
パンクだと思ってチューブを外したけど穴が見あたらず、実は虫ゴムの劣化だったという例も多いですね。ママチャリを始め、一般的な自転車ほぼすべてに使われている英式バルブでは内部にある細いゴム管=虫ゴムが空気のストッパーとなっているわけですが、1年に1回くらいは交換しましょう。
取扱説明書には定期的にチェックしなさいなどと書いてありますが、虫ゴムのチェックは抜き取らないと出来ません。長く使った虫ゴムはチューブの内側にへばりつくので、抜き取る時の摩擦が元でダメになってしまいがち。よって一度抜いたら状態に関わらず新品交換すべきでしょう。どうせ大した価格ではありませんから。
タイヤと同じく、チューブにも寿命があります。タイヤの内側とつねに擦れあっているため、毎日乗って2年から3年もたつとチューブが偏摩耗を引き起こし、チューブの厚さが均一でなくなり、ちょっとした事でパンクを起こしやすくなります。いわゆる内部摩耗パンクというやつで、これが起きると一度直してもまた別の薄くなった所からパンクする事が多く、実にやっかいです。
タイヤからチューブを外して空気を入れてみると、偏摩耗を起こしているチューブでは薄くなった部分がまるで枝豆のようにポコポコ不規則にふくらみます。こうなると穴が開いてなくても交換すべきでしょう。
ホムセンで1万円前後で売られている低品質な安チャリには、最初っからこういうひどいチューブが付いていたりしますので要チェック!
街中を走る事の多いママチャリでよくあるのが、車道と歩道の段差を上がる時に起きるリム打ち、またはスネークバイトと呼ばれるパンク。これは段差の角とホイールリムの間にチューブが挟まり、瞬間的にものすごい力で噛みつぶされ、チューブ裏側のリムとの接触点にまるでヘビに噛まれたような2つの傷が出来る事からそう呼ばれます。
対策としては常に段差を意識しながら走り、ゴツンとやりそうな所にさしかかったらスピードを落とし、ハンドルを軽く引き上げたり、サドルから腰を上げて体重を抜いてスムーズにやり過ごすようにします。これだけでリム打ちパンクはほぼ防げます。
とりあえずヤバそうなガラス片や小石などの落下物は積極的に避けて走る事です。オロナミンC系の茶色いビンの破片などは道路の色と似ていて判別しにくいですが、慣れればかなり遠くからでも判るようになります。
こういった細かなガラス片はほとんど誰も気にかけませんし、雨や風でもあまり飛んで行かないので、いつまでたっても路上に残ったまま。毎日走るコースならホウキやチリ取り、ゴミ袋を持参して自分で掃除してしまうのも手。作者も時々ホウキを持って路面を掃きに出かけます。
レーサー乗りには常識となっている手法ですが、ガラスの破片が散乱した路肩など、ちょっと怪しげな部分を通過したらすぐに降りてタイヤ表面を1周なぞり、表面に付いたりミゾにはさまった細かい異物をはたき落とします。これでかなりのパンク要因は取り除けるはずです。ただし素手では危ないので必ずグローブや軍手などの手袋装備でやります。
実際、走行中いきなり釘が突き刺さったなんて経験はほとんどなく、たいていは細かいガラスのかけらとか、短く切れた鉄のワイヤー線などです。竹林の多い鹿児島では山道を走ると小さく割れた竹の切れ端が刺さる事もたまにありますが、これらを踏んづけても中に食い込む前に早期に取り除けば十分防げます。
昔は走行中にタイヤ表面に手を当ててザーッとなでるのが通とされていました。しかしフロント側はともかくリアは慣れないとかなり危険ですので、必ず降りてからやりましょう。ほかに金属のガードをタイヤすれすれにセットしておき、食い込んだ異物をタイヤが一周する前に自動的にはじくタイヤセーバーというパーツが昔売っていましたが、さすがに最近は見ません。
ズバリ、絶対に乗って走らない事です。こんなのは誰もが知っている常識だと思っていたのですが、最近の若い人の中には知らない子もいるようで、ガタンガタンとリムを路面に打ち付けながらペダルを漕いでいる場面に時々出くわします。最初は1箇所の小さな穴で、そのままおとなしく押して歩いて自転車屋さんに持ち込めば簡単に修理してもらえるのに、楽をしようとして無理に乗ってしまったが為にチューブに無数の裂け穴があいてしまい、チューブ丸ごと(ヘタするとタイヤまでも)交換するハメに。チューブ交換にはホイールを脱着する必要があるので修理にかかるお金(手間)は一気にハネ上がります。
まず、安定した水平な場所に、作業しやすいように上下ひっくり返して置きます。邪魔になるハンドル上の警音ベルなどは、バンドをゆるめて回し、上面からズラしておきます。
サイドスタンドで立てたままでは、ちゃんとしたパンク修理はやりにくいです。
タイヤ表面を探ってパンクの原因となった異物を確認し、抜き取ったらだいたいの位置を覚えておきます。
たいてい何かトゲ状のものが刺さっていますが、走行中に刺さってすぐ抜け落ちたり、短いトゲが内部に深く入り込んでいる事もあるので、そういう場合はこの段階で患部を見つけるのは無理。
もちろん歩道の段差などにぶつけて起きるリム打ちパンクの場合はタイヤ面に異物は見つかりません。
エアポンプで空気を入れ、抜けてゆく音を耳でチェックする手もありますが、騒音のないよほど静かな場所でないと難しいでしょう。
タイヤチューブを抜き出す前に、虫ゴムもチェックしておきます。乗っていて急に空気が抜けた場合はチューブに穴が開いた可能性が大ですが、一晩かけてじわじわ抜けたとか、中途半端に抜けたままペッタンコにならない時は虫ゴムに原因がある事が多く、手間をかけてチューブの穴探しを何度しても見つからず骨折り損になってしまいます。
とりあえず切れ目が入っていたりして傷んでいたら新品交換しますが、交換する虫ゴムが手元になければ、一旦虫ゴムを引き抜いて、傷んでいる部分のみちぎり飛ばして差し込み直すだけでもいいです。
バルブの六角ナットをスパナで外し、タイヤを全周に渡ってほぐしておきます。長期間タイヤを外した事のない車体ではタイヤやチューブが張りついている事も多いので、この段階で適度にフリーにしておきます。
そのあとタイヤレバーを差し込み、タイヤを外しにかかります。
タイヤレバーの最初の1本目はかなり固く力が要ると思いますが、この時タイヤレバーとタイヤの間にチューブをはさんで潰してしまい、いわゆる2度パンクの原因を作ってしまうのはありがちなミスです。くれぐれも焦らず、慎重に。
市販のタイヤレバーはたいてい反対側に切れ込みが作ってあって、スポークに引っかけて保持出来るようになっています。これを利用して、スポーク1本おきにタイヤレバーを入れていきます。
3本目のタイヤレバーを入れると、まん中の2本目のレバーが落っこちるくらいタイヤが浮き上がって来るはずですので、あとは指を差し込むだけで余裕で外せます。
チューブをタイヤの外側にすべて引き出します。穴を塞いだ後、チェックのために空気を入れてふくらましますので、ブレーキがある場合は邪魔にならない内側にチューブを抜き出しておきます。
最初の段階で異物が発見出来なかった場合は、この時点でタイヤ内側を探って異物を探し、除去しておきます。
穴の発見や穴塞ぎにばかり夢中になって、タイヤの異物除去を忘れてしまう人がたまにいます。これも2度パンクの元。
最初の段階で異物の位置がわかっている場合は、穴はごく簡単に見つかると思います。裏側から指で押し出すとよりよくわかります。
一見して穴位置がわからない場合は、虫ゴムをセットして空気を半分くらい入れ、空気の噴出して来る点を探します。自転車屋さんではたいてい水を張った桶にチューブを沈めて吹き出す泡で見つけますが、出先でそんなものはないと思いますから、これはと思う場所にペットボトルの水を少しかけたりツバを塗ったりすれば、気泡が発生するのですぐわかります。チューブに自分の顔(頬や鼻先など敏感な部分)を近づけるだけてもいいです。
適当なサイズのパッチを取り出し、患部にあわせてだいたいの貼り付け面積を見ておきます。それよりやや広めの範囲を粗めの紙ヤスリ(500番程度)でチューブの表面をこすって荒らします。テカテカのゴム面がつや消し色になる程度でOK。チューブの製造時に出来るバリ(ヒレヒレのようなもの)がある場合は指でむしっておきます。その他成形時に出来る微妙な段差もあったりしますが、あんまり神経質にガリガリこすって真っ平らにする必要はないです。
細かい削りカスをぬぐってからパンク修理用のゴムのりを均一に塗りつけます。表面にコーティングする感覚で、パッチの面積よりやや大きめに、くるくると塗る程度でOK。ぶ厚くどっぷり盛る必要はありません。
塗り終わったら、しばらく置いて乾燥させます(これが重要)。といっても2〜3分で十分。具体的には塗った面をツメの先で少し触ってみてベタベタしなくなる程度まで。
接着面の準備が出来たらパッチのシートを剥がし、貼り付けます。ほとんどのパッチは銀色の厚手のシートのある側が貼り付け面です。
パッチの貼り付け面には絶対指で触れない事。一発でダメになります。
貼り付けたパッチの上からドライバーの柄などを使って手のひらと挟んで押しつけ、チューブに密着させます。自転車屋さんでよく見る木製の台の上でプラハンマーで叩く工程の代わりですが、あれを意識するあまり気合いを入れてグリグリ押し込む必要はないです。ツボ押しマッサージの要領で全体にまんべんなく1分もやれば十分。
ひととおり終わったらパッチの保護シートをゆっくり剥がします。この時パッチのフチをいっしょにめくり上げてしまわないように注意。でもちょっとくらいなら素早くツメ先で戻しておけば平気です。
接着を確実にしようと思うあまり、この後長い事放置しておく人がいますが、プラモデルに使うセメダインとは異なり、この時点ですでにチューブとパッチが中間のゴムのり(加硫剤を含む天然ゴム系接着剤で、感圧型粘着剤に分類される)を介して化学変化を起こし、しっかりとくっついているので、すぐ空気を入れても大丈夫です。それでペロッと剥がれてしまうようなら、押しが足りなかったりパッチの接着面に手で触れるなど作業上の不手際があった事になり、結局何時間待ってもくっつきません。
最近はゴムのり不要のシール状簡易パッチも売っていますが、大抵その場しのぎの接着力しかないので長持ちしません。同じ手間をかけるならノーマルなタイプの方がずっといいです。
虫ゴムをセットして空気をほどほどに入れ、修理箇所の漏れがないか、もう他に穴は開いてないかをチェックします。水を塗ったり、指をかざしたり、顔を近づけたり・・。このまま2〜3分ほど置いておき、空気が抜けてこなければ成功です。
ふたたび虫ゴムを抜いて空気を抜き、タイヤ内部にチューブを収めます。この時チューブがタイヤの中でねじれたり、リムのへりに挟まれたりしないよう慎重に。ねじれたり挟んだままで走っていると、そのうち大音響とともにバースト(破裂)します。そうなるともはや修理は不可能で、チューブごと新品交換するしかありません。
指を使ってチューブを挟まないようにしっかり入れ込み、タイヤを戻してゆきます。最後の部分は入れるのが固く、挟みパンクが起きやすいのでタイヤレバーを使う時はより慎重に。
チューブのバルブ根本には小判状の固い基礎があるのて、これもタイヤの内側に入るようにしっかり押し込んでおきます。
空気はまず3分の1くらい入れ、車輪を回してタイヤがきちんとまっすぐになっているかを見ながら、ズレを修正しつつ徐々に圧を高めてゆきます。
以上、単純な一穴パンクなら慣れれば15分から30分前後で修理出来るようになると思います。簡単な道具とちょっとした準備(練習)さえしておけば、クイックリリースハブの付いていない車種でも出先でパンクを恐れる事はありません。
まずは道具を揃えて、自宅で1回やってみましょう。いざという時のための自信がつきますよ!
大きなガラスの破片をもろに踏むなどした場合、タイヤ面に穴というよりも大きな切り傷が出来てしまう事がまれにあります。チューブを新品に入れ替えてもタイヤの傷口からチューブが飛び出し、ほとんどの場合自走不能に陥ってしまいます。
高い強度が求められるタイヤに大きな穴が空いたら、普通のパンク修理用パッチでは塞げません。しかし長さ数ミリ程度の切り傷ならば、専用のパッチを使ってしばらく走れる程度に復活させられる場合があります。
パンク修理用品の専門メーカー・マルニから出ているタイヤパッチという商品はタイヤの裏打ち用で、外見は普通のチューブ用パッチと似ていますが、強度を持たせるために繊維が織り込んであり、やや厚みがあります。
使い方は普通のパンク修理と似ていますが、接着面をヤスリで荒らす工程は慎重に。あまり強くやるとタイヤの中の繊維が出てきてしまうので、ほんの少しだけ擦る程度にとどめます。あとはきれいな布でゴシゴシこすって汚れや油分をきれいに除去しておきます。
接着剤は普通のパンク修理用のゴムのりでOK。ただし乾燥時間を長めにし、塗布は2回行います。まずパッチのサイズより少し広めに塗り、指にくっつかない程度まで10分から15分ほど乾燥させ、その上からもう一回塗って同じように乾燥させ終えたところで、タイヤパッチを貼ります。
チューブのパッチ貼りと同じようにプラハンマーで叩いたり、ケースの角でこするなどして十分に圧着させます。組んだ後でチューブがくっついてしまわないよう、余分なゴムのりは指でこするなどして出来るだけ除去しておきます。タイヤパウダーをまぶしておいてもいいですね。
パッチの分だけタイヤのゴムが厚くなるわけですが、通常のパッチ修理と同様にやわらかいチューブが変形して吸収してくれるので、そこだけポッコリ飛び出すような事はありません。ただしタイヤコードが多く切れているとどうしても圧力に負けて広がるので、少しゆがむ場合があります。
走行中タイヤに切れ目が入り、チューブが見えるほどの傷口になってしまうと、通常ならば自走は困難。
しかし応急修理用として古いタイヤの切れ端を入れておけば、とりあえず自宅まで帰るくらいにはもたせる事が可能です。
タイヤの切れ端を傷口の裏側に当てて通常どおり空気を入れれば、チューブの飛び出しを防ぎ、傷口の拡張も抑止してくれます。切れ端の厚みはチューブが内側に変形して吸収してくれるので外側に膨らむ事もなく、空気圧でしっかり保持されるため接着しなくても動く事はありません。
ただしあくまで応急処置なので、帰宅後すぐにタイヤ交換するのが望ましいです。
作者の所有する自転車における、近年のパンク履歴です。
桜島の県道26号にて前輪がパンク。タイヤ面に3〜4ミリほどの傷跡が残っていただけで何が刺さったのかは不明。走行中に脱落したものと思われる。
その場で修理完了。所要時間20分ほど。
(上で書いたパンク修理の手順はこれを撮影したもの)
大分県のオートポリスサーキット内にて前輪がパンク。チューブ内側にリムとの摩擦による小さなスレ穴が開いていて、空気が一気に抜ける感じではなかった。
車で自宅に持ち帰った後、摩耗によるチューブの寿命と判断。新品のチューブを購入し、念のためパンクしていない後輪側も同時に交換。
人吉市の路上にて前輪のバルブの根本とチューブの接合部分が外れ、空気がほぼ一瞬にして抜けた。
近くのサイクルショップにてスペアチューブを購入し交換。所要時間1時間ほど。
自宅の車庫内にて後輪がパンクしているのを発見。内側のリムテープがずれたため、リムのスポーク穴の切り立った角が直接チューブに接触して穴が開いた模様。
その場で修理完了。所要時間15分ほど。ただしその後の再発防止処理に数日を要した。
夕方の国道267号線・東郷町田海の路上にて後輪がパンク。直径数センチの金属製のリング様の物を踏んではじいた瞬間、空気圧が一気に低下。チューブ表面に長さ2〜3ミリほどの突き刺し穴が2つ、ハの字状に並んで開いていた。
まだ明るい時間帯だったので路肩にて修理。所要時間20分ほど。帰り道に同じ場所で金属物を探したが見つからず、何を踏んだのかは不明。
午後7時前、川沿いの市道で後輪がパンク。一辺3〜4ミリほどの三角形の金属片がまっすぐ刺さっていた。
近くの小学校の校庭の明かりの下で修理。所要時間20分ほど。
午後6時半頃、東郷町の市道で後輪がパンク。長さ5ミリほどの砕石のカケラがまっすぐ刺さっていた。
道端でパッチを貼って修理。所要時間20分ほど。
午後5時頃、日課の走行に出ようとしたらリアタイヤの空気圧が通常の半分ほどしかなかった。最後に使ったのは2日前の同じ時間で、特に異常は感じなかった。その次の日は雨で使用しなかったので、走行時の外的要因でパンクしたとすれば2日がかりでゆっくりと空気が抜けた事になる。
この時は時間がなかったのでスペアのチューブに交換、所要時間は10分ほど。自宅の車庫でフロアポンプを使ってやったので、空気の充填はものの10数秒で終わった。
帰宅後、チューブをじっくり調べてみたがゴムチューブに穴らしい穴は見つからなかった。おそらく寿命によるバルブコアの不良であろうと推測。ちなみにチューブの銘柄はパナレーサー R'AIR 700×23-28C (23-28-622)。購入後1年半で約6,000km使用、常用圧は100PSI前後であった。
朝、前輪の空気圧が低下しているのを発見。タイヤ表面および直下のチューブにはっきりとした傷跡があったが、異物は見つからず。傷口の状態からガラスか金属の小片で切ったのでは?と推測。傷口が大きい割には空気の流出速度は非常にゆるやかで、唾をつけても気泡がじんわりと膨らむ程度。このため前日夕方の走行中には気付けなかったと思われる。
自宅車庫にてパッチを貼って修理。所要時間15分ほど。
2013年3月8日追記 後日タイヤ面の傷が大きく広がってきたため、新しいタイヤに交換。
午後6時半頃、東郷町の農免道路(北薩グリーンロード)の長い下り坂を時速40-50キロ程度で下っている途中、前輪の接地音がザーッと大きく聞こえるのに気付き、ゆっくり停めてみたら、空気圧が半分ほどになっていた。
トレッド面に一辺3〜4ミリほどの鋸歯状のガラス片が刺さっており、同じ場所のチューブには走行中に二度突きしたらしい二カ所の傷穴があった。
その場にてパッチを貼って修理。所要時間20分ほど。
正午頃、川内市街地を走行中、タイヤの回転に同調して「チッ、チッ」という定期的な異音がわずかに聞こえたので、停車して前後ホイールをチェックしたところ、フェンス等に使われる細い被覆鉄線の切れ端がリアタイヤに刺さっていた。この時点でエア抜けはほとんどなかったが、鉄線を抜いた瞬間にプシューっと一気に抜けた。
広いスペースのある歩道に移動し、パッチを貼って修理。所要時間15分ほど。
去年の正月に買ったゴムのりチューブ、今回のパンクで残量はほぼゼロとなり、役目を終えました。この1年半でたった3枚のパッチを貼っただけで、実際に使った量は新品時の1〜2割くらいでしょうか、残りは揮発で自然消滅しました。
チューブ式のゴムのりは一度封を切ると、キャップをしっかり閉めたつもりでもわずかな隙間から成分が揮発してゆくため、次回取り出した時には中身が乾燥しスカスカになっていて使い物にならなかった、なんて事がよくあります。これを防ぐには定期的にキャップを開けて中身を確認するか(キャップを閉じたままチューブを押してもへこまないので正確な量はわからない)、常に未開封の新品を入れておく事が必要。
まだ中身が残っていても、開封して年数の経ったゴムのりは変質している事が多く、パッチがちゃんと接着されずに時間が経つと空気が漏れてくる事があります。ゴムのりの品質にもよるので、一概に賞味期限は何年までとは言いにくいですが、古いのと較べると新品は接着面のなじみが全然違います。作者の経験では長くとも開封後2〜3年くらいを新品交換の目安にしています。
前日の夕方に30キロほどの日課の走行を終えた時は特に異常は感じなかったが、翌日正午頃に車庫内を見たら後輪がペッタンコになっていた。チューブに開いた穴は肉眼で確認が困難なほど小さく、湿らせた唇をうんと近づけ、やっと噴出する空気を感じとる事が出来た。タイヤのトレッド中央部の同じ位置にピンホールがあったが異物はなく、何が刺さったかは不明。
パッチを貼って修理。所要時間30分(穴を見つけるのに時間がかかったため)。その後スペアチューブとのローテーションを行い、修理後のチューブはサドルバッグのスペア位置に収納。
午後3時半頃球磨川サイクリングロードの湯前町付近を走行中、前輪からシャッ、シャッ、とホイールの回転に同調した異音が出始め、最初は落ち葉か何かがひっかかったのかと思い、停まってチェックしたら前輪のトレッド面に小さな切れ目が出来ていて、そこから空気が噴き出す音だった。異物の残留はなく何が刺さったのかは不明。現場には落ち葉や小枝、ドングリ等が一面に落ちており、固くとがった部分が偶然刺さったのではないかと推測。
雲が低く雨も降ってきそうだったので、パッチ貼りはせずスペアチューブに交換。所要時間15分ほど。帰宅後チューブにパッチを貼って修理し、サドルバッグのスペア位置に収納。
2016年3月14日追記 後日タイヤ面の傷が大きく広がってきたため、新しいタイヤに交換。
雨のため3日ぶりに乗ろうとしたら、車庫内で前輪の空気が完全に抜けているのを発見。タイヤに傷や異物貫通は見当たらず、チューブにも空気が抜けてゆく様子は感じられない。
パンパンに空気を入れてから水につけてみたら、バルブの根元部分に出来たささくれのような所からわずかに気泡が出てくるのを確認。このチューブは薄い軽量タイプのパナレーサー R'AIRで、しかもパンク修理を繰り返しつつ5年以上使っていた古いもの。もはやチューブの寿命と判断し、新しいチューブに交換。
エア抜け箇所を見つけるのに手間取ったため修理の所要時間は30分ほど。