FDB206純正のVブレーキは台湾のパーツメーカーAPSEの刻印が入ってはいたものの、仕上がり的にはいささか怪しいシロモノ。それでも機能にそれほど不都合はありませんでした。
今回シューのゴムに経年劣化による亀裂が発生しているのに気付きました。そこでシューだけ新しくするつもりだったのですが・・
店先で新品パッケージのアームの輝きについ誘われ、本体丸ごと買ってしまいました。普及クラスのVブレーキでは、シューを買うのとさほど変わらない金額でブレーキ本体まで買えてしまう事が往々にしてあるのです。
選んだのはTEKTRO・834Aという機種。ごく普通のシンプルな造りで、この手のブレーキとしては可もなく不可もなくといった仕上がり。重さは実測165グラム。
効きはVブレーキらしくガツンと強力なもので、リードパイプ(ガイドパイプとも呼ばれる丸くカーブした金属管)も新しくなってレバーの引きが軽くなりました。
性能向上もさることながら、古ぼけてくすんだ色のオリジナルからピカピカのブレーキアームになり、気分も上々です。
ESCAPE R3のブレーキの項でも書きましたが、作者は自転車に乗る時には右手で手信号を出すのが習慣。その際に左手のブレーキ、つまりロックしやすいリアブレーキしか操作出来ないのが気になっていたので、より強くかけられるフロントブレーキを左手側にする試みをしている所です。もちろんESCAPE R3だけでは混乱してしまうので、持っている自転車全てに同じ工作を施すようにしました。
現状では曲げのきつい45度のリードパイプが付いていて、左レバーからのアウターのカーブがスムーズにならないので、フレキシブルなリードパイプに交換。またいつか取り回しを変更するかもしれないので、自由な曲がり具合に出来る方が便利です。ステンレス製という事でサビも心配ありません。
TEKTROのブレーキに交換してから約4,000キロ走行しました。効きはさほど落ちていなかった(ように思えた)のですが、フロント側のブレーキシューの片減りがかなりひどく、ケーブルを締結している左側アームのみ摩耗が進んでスリップサインの段差まで割り込んでいました。
テンションは左右均一に調整していたつもりですが、折りたたみ時のアウターの張り変化など、ちょっとした加減でどちらかに片寄ってしまうようで、この辺はやっぱり普及品の泣き所でしょう。
新しく入れたのはシマノ製の普及グレードAceraに属するS65T。街中でフラッと入った自転車屋さんのパーツ棚に裸で置いてあったもので、今まで付いていたTEKTRO製の鋭角的なシューと比べると長さが短く丸っこいタイプで、あまりかっこいい外見ではありませんが効きは十分。むしろレバーを握り込むにつれてじわっと制動力が増す感覚に唐突さがなく、低速でも加減がしやすいので街乗りにピッタリです。
ついでにリア側のブレーキシューもあわせて同じ物に換えました。
前回交換してから約6年、この間に走ったのは約1,800キロと、2008年に新しくESCAPE R3を買った影響であまり距離は伸びませんでしたが、経年劣化でゴムがカチカチに固くなり、効きとタッチが悪化してきました。
新しいシューは、フロント側にはESCAPE R3のブレーキでも一時期使っていたALLIGATORのVB-610を、リア側にはシマノの旧DeoreシリーズにあたるM70T3を選んでみました。なぜ前と後ろで違う種類にしたかというと、お店の棚にそれぞれ1組ずつしか置いてなかったからです。一応、経験上効きが強かったアリゲーターの方を前にしてみました。
近場を10キロほど走ってみましたが、まだゴムが新しくて食いつくせいもあってか感触は良好。コントロールも容易で擦過音もごく普通のレベル、とりあえずは合格です。
翌日にかけてさらに30キロほど山あいの道を走ってみたところ、リア側に入れたシマノ M70T3がアルミ合金のリムを削って、ちょっと長めの下り坂ではガーッという耳障りな擦過音とともにアルミの粉が周辺に飛んで、リムの側面が荒れてしまいます。当たり面には銀色の粉がベッタリ。このシューは一応For Aluminumとなっているのですが・・。じつは以前ESCAPE R3でも似たような症状が出ていて、FDB206の場合はもっと激しく削れてしまうようです。どうもこのシューは作者の持っている安物自転車と相性がよくないようですね。
結局また店に走って、前使っていたS65Tに戻しました。M70T3よりも効き味はソフトですが、リア側に強力なブレーキは必要ない(というか危ない)ので、これでちょうどいい感じです。
前に交換して2年近くが経過、この間に1,100キロほど走りました。前後とも磨耗はあまり進んでいません。フロント側の効きは問題ありませんが、リア側のS65Tのゴムが経年劣化で硬くなったせいか、効きが悪くなっています。
時速20数キロからリアブレーキだけギュッと握ると、ロックもせずヌルーッと滑るような感じで制動感がありません。このおかげで最近はフロントのブレーキパワーに依存しすぎている印象があり、自転車のリア側にはあまり強力なブレーキは必要ないというのが作者の考えでしたが、このままではちょっと安全面で不安です。
前回チェックしてから4年が経過、この間に2,400キロほど走りました。溝も顔を出しており、さすがに寿命でしょう。
リア側のブレーキの効きが頼りなくなってきたので、先日ESCAPE R3で交換した中古のシューを試験的に入れてみました。BBB製のMTB用ブレーキシュー、TRISTOP(トライストップ) BBS-16です。R3で2年10ヶ月、約7,400キロほども使った中古品ですが、磨耗が限界ラインまで進んでいなかった2つを選んで、ヤスリで面取りをして使ってみる事にしました。
リア側に入れてみたところ、なかなかいい感じに効いてくれました。フロント側のVB-610とも交互に入れ替えて試してみましたが、街乗り低速域ではほとんど同じ効き具合です。時速30キロを越えてからの急制動でやや頼りなさが出ますが、リア用としては十分。とりあえずこれでしばらくはしのげそうです。
交換してから4年が経過。溝が半分ほども消えており、もう寿命です。
友人に中古のVブレーキを譲ってもらったので、前後とも交換してみました。ブレーキシューがもう寿命だった事もあり、いいタイミングでした。
モデルは少し前の型のシマノDeore(BR-M510)のブラックで、シューは4つとも同シマノのS70Tが付いていました。
中古という事でしたが、本体はきれいでほぼ新品と言ってもいいくらい。シュー表面にはわずかに擦れた跡が見られましたが、金ヤスリで軽くこすったらきれいに平らになりました。
とてもカッチリとした作りで、パーツ単位で手に持っただけで「あ、これは違うな」というのがわかります。
実際に使ってみても余計なガタやたわみがほとんどなく、引いたら引いただけギュッと効いてくれる感じです。さすがは一流メーカー製ですね。
重量はブレーキアームのみのペアで120グラムと、オリジナルの100グラム弱よりもやや重くなりましたが、この出来ならじゅうぶん許容範囲でしょう。