スタートして約7.5キロ、ゆるやかな坂を上がりきった所で吹上浜公園に到着。
水場や男女別水洗トイレ、ジュースの自販機、屋根付きの休憩ベンチなどが利用出来ます。
周辺には学校やスポーツ施設、自然の池などがあっていつも賑わっています。
ここにはかつて吹上浜駅があったそうですが、はっきりとした遺構はもう残っていないようです。
ゆるめの坂をひとつ越えて、信号のない大きな交差点に出たら、自転車道は右方向に折れます。
どういうわけか、ルートの方向を示すべき案内看板が設置されていないので(2018年10月時点)、初めて走る人はここに気づかず、まっすぐ行ってしまう可能性が高いです・・。
交差点を渡った先では、今までとは逆の車道右側の歩道に自転車レーンが作ってあります。
南薩線の線路跡を利用して作られたルートは、この交差点部分で終わりになります。
坂を上り下りしつつ、パターゴルフ場のある松林の中を進みます。松の落ち葉がかなり多いのでスリップに注意。
松林を抜けたら、ふたたび一般道を横断します。
正面から少しずれた所に次の自転車道への入り口があります。
ここから海岸近くの伊作川までは一気に下り坂。
途中、高低差をゆるやかに吸収するため、ループ橋のような凝った造りになっています。
ループ中央には屋根付きベンチのある休憩所が。
立体交差のトンネルを抜け、爽快に下ってゆきます。
トンネル内には照明はなく、炎天下で急に入ると何も見えません。対向車に注意し、勢い余って中央線を越えないようにしましょう。
伊作川にかかる砂丘橋を渡って海岸の近くまで来ると、周囲に民家や売店も見えてきます。
ここからしばらくの間は一般道の歩道兼用になります。
ここの通りでは車道を横断する部分が2カ所あります。歩道上は路面が荒れている部分が多く、日によっては近くの畑から水があふれて川のようになっている時もあるので、場合によっては車道側を走った方が快適かもしれません。
2つ目を渡ったら、案内看板のある方に進みます。
一般道とはここでお別れ。
道はぐっと細くなり、鬱蒼とした松林の中へと入ってゆきます。
さっきの案内看板から、松林とは反対の海側に行くと、伊作川の河口にある小さな漁港に出ます。
売店の吹上浜おさかな館はジュースなどの補給に便利。駐車場の横には公衆トイレもあります。
この先、約6キロ続く松林の中にはトイレも水道も自販機も一切ありません。入る前には必ず飲料水や行動食を準備し、帽子やヘルメットでしっかり安全対策をしておくことをお勧めします。
細くなった道を少し行くと、カズラか何かを東屋風にからませてある休憩所が見えてきます。雨宿りが出来るほどではありませんが、日よけ程度にはなります。
ルート全体の案内地図があるので、現在位置が確認出来ます。
ここからしばらくの間、細い道のアップダウンが続きます。松林特有の甘い香りが漂う中、周囲の眺望に乏しく、ひとりで走るには少々心細い道です。
この松林の中で日置市(吹上町)から南さつま市(金峰町)へと入ってゆきます。
ルート中には休憩用のベンチが設置されていますが、屋根がないので暑い季節にはちょっと使いにくいです。
スタート地点から約18キロ、サイクリングロードと書かれたゲートが見えてきます。長かった松林からようやく解放され、ほっと一息です。
ここからしばらくは普通の歩道と共用になります。海岸に近い場所柄、砂が積もっている部分が多いのでハンドルを取られないように注意です。
広めの道につきあたったら右に折れます。ここからは道の右側に歩道兼用のサイクリングロードがつけてあります。
万之瀬川の川沿いにそのまま進み、吹上浜海浜公園へと向かいます。
このあたりは野鳥が多い事でも有名で、周辺にはバードウォッチングに関する施設が何カ所かあります。毎年冬になると飛来するクロツラヘラサギはここ以外ではめったにお目にかかれない鳥らしく、シーズンの週末にはカメラをかかえた愛好家がいっぱいやって来ます。
自転車道は南薩少年自然の家の入り口から左に折れ、川沿いに進みます。
時計の付いたモニュメントのあるタイル張りのような広場から、橋を渡ります。
万之瀬川の河口に架かる、優美な姿のサンセットブリッジに到着。その名の通り夕暮れ時の景色は素晴らしく、しかも歩行者と自転車でしか渡れないという贅沢な橋。
周囲は公園のレンタサイクルや散歩を楽しむ人々でいつも賑わっています。
橋の上からは東シナ海の水平線が遠くに見えます。
サンセットブリッジを渡りきると、吹上浜海浜公園の敷地内に入ってゆきます。
道なりに行けば自転車道ですが、この先も例によって眺望の効かない松林ばかり。にぎやかな公園の方を通ってみるのもいいでしょう。
松林の中をまっすぐ走ると、公園管理のレンタサイクル駐輪場が見えてきます。
ここから先はレンタサイクルは進めない決まりになっており、個人所有の自転車のみが自転車道のゴール地点まで行く事が出来ます。
この道から少し海側に入れば砂浜があるので、潮干狩りのドライブ客や散策中の歩行者ともよく出会います。後半はブラインドカーブが目立ちますので、スピードの出しすぎには注意です。
松林を抜けたら、加世田と笠沙を連絡する国道226号にほど近い町道に出ます。
そしてここが吹上浜砂丘自転車道の南の起点。おつかれさまでした。
トータル約23キロ、初心者には吹上浜公園のループ橋の坂や、周囲の見えない長い松林での不規則なアップダウンがちょっとしんどいかもしれませんが、ゆっくり走れば1時間半から2時間でクリアー出来ると思います。