※文中の()内の数字は、昭文社刊ツーリングマップル(2000-2001年度版)のページ/エリア番号です。
九州では年に一度のイベント、カワサキ・コーヒーブレイクミーティング(以下KCBM)が、今年も大分県のSPA直入サーキットで行われる。
(九州:P33/B-4)
カワサキKDX125SRを購入した翌年の2000年からずっと毎年欠かさず参加していたけど、今回は残念ながら天気予報では雨マークのオンパレード。もっとも今頃の季節は天候が不安定になりがちだし、直入のような高地ではなおさらだから、雨具をはじめ防水装備はきっちり用意してある。KCBMは少々の雨天でも開催されるし、最初から降られるとわかっていれば、長距離ランも案外気楽なものだ。
でも、気になる事がないでもない。じつは今年から事情により所有バイクがスズキBandit250の1台のみとなったのだ。KCBMは体面上カワサキオーナーのためのイベントだが、スズキなど他メーカーのバイクに乗っているからといって参加出来ないわけではない。入り口で駐車場は別にさせられるようだけど、それ以外ではカワサキオーナーとの扱いに差はないはず・・でも今までKDX125SR以外で行った事がないし、入り口でどういう対応をされるのかが少し心配。
あともうひとつ、”Banditで久住・やまなみ方面に出かけると雨または曇天”という、「Bandit雨男ジンクス」というのがある。統計をとったわけではないけど、私がBanditでやまなみ方面に走りに行くと、雨の日にあたる場合が妙に多い気はする。一昨年の北上ツーリングの帰路でも前日までは晴れていたのに、やまなみハイウェイにさしかかったあたりで天気が崩れたし、その前の久住山荘で宴会をやったときも3月中旬というのに大雪に降られ、仕方なく麓のペンションにBanditを置かせてもらい、友人の4駆に便乗して上がった、なんて事もあった。
というわけで、Banditで出かけるのにいささかのためらいも無かったと言えばウソになるが、今わが家にバイクはこれしかないのだから仕方ない。クルマで行く手もあるけど、せっかくのバイクイベントなのだし、たとい雨でもクルマは持ち出したくない。
つい先日の大観峰行きでは事情によりFitを使ったが、イベント自体はともかく、行き帰りの行程ずっとひとりで過ごす車内はじつに味気ないものだったし、当分は遠慮したいところ。バイク仲間同士で場の共有感を味わうために、そして何より往復500km以上の道中を楽しむためにも、ここはバイクで行くしかないだろう。
かくして我がジンクスはこうして生き長らえてゆくのであった。
さて、当日は午前4時起床、出発は5時と馴染みのタイムスケジュール。阿蘇入り口の大津まではルーティーン・ワークの3時間半、そこからR57で竹田市まで1時間、さらに会場のSPA直入まで3〜40分というところ。10時には開場するので、友人との現地集合の約束もだいたいそれくらいにした。あとはいつものコースで・・
今回は私がいつも使う阿蘇への下道ルートを、順を追って書いてみる事にする。わかりにくい分岐もあるから、雨のなかで写真もいっぱい撮ってきた。
以下の記録は特に注釈がない限り2003年4月時点のもので、現在では標識や道路状況が変わっている可能性があります。
最初のメインルートはR3。鹿児島県川内市から熊本県八代市までは西海岸ぞいに北上する約110キロ・2時間のコース。そして八代市内の交差点でR3は右に90度方向を変える。
(九州:P67)−>(九州:P51・右)
素直にR3オンリーでもいいが、交差点手前の市街地部分はいつも混み合うので、いつもこの部分だけ裏道を通ってショートカットする事にしている。それにはまず平山新町の信号つき三叉路を右に入る。(R219・人吉方向)
(九州:P51/G-4)「平山新町」交差点
このあたりのR3は交通量が多いが、一応右折レーンがあるので曲がりやすい。この三叉路から入らず、さらにR3の右折もせずに直進し、県道14で鏡町まで行くルートもある(マップルにも「国道より流れは速い」とある)。しかし私はあまり好きじゃないので、こっちのルートでご紹介。
細い路地をゆっくりと進む。入ってすぐ右手にJRの無人駅、肥後高田(ひごこうだ)駅があり、トイレが使えるがちょっとキタナイ。この路地はずっと直線なせいか無茶な飛ばし方をする車もいるが、道沿いには学校やスーパーがあり、お年寄りの歩行者も多いので、国道に出るまではゆっくりペースで安全運転するべし。
やがて突き当たるT字交差点の信号を右折すると、すぐ左折が待っている。
2005年6月追記 肥後高田駅は2004年3月13日よりJRから第3セクターの肥薩おれんじ鉄道に移管され、肥薩おれんじ鉄道・肥後高田駅となった。でも相変わらずの無人駅でトイレもそのまま。
すぐそばには球磨川の広い河川敷。砂利採取場のダンプが多く通るせいか、路面にはいつも小砂利が積もっており、タイヤをすくわれて転ばないように注意。
この交差点を曲がらずに直進すればR219となり、球磨川ぞいに上って人吉市へと抜けられる。眼下に川下りで有名な荒瀬を見ながらの山道が楽しいが、ちょっとした雨でがけ崩れが起きやすく、通行規制の看板が出ているのを時々見かける。
球磨川を渡ればふたたびR3に交差するので、熊本市方向へ右折。R3もこのあたりは4車線の広い道で、ほっと一息。でも時々オマワリサンがいるのでスピードの出しすぎには注意。
このあと八代インター入り口を過ぎるとふたたび2車線になり、次の右折ポイント「宮原」まで約9キロ直進。宮原を曲がってしまうとその先GSやコンビニは少なくなる。GSの日曜営業もあまりやってないので、ガソリン補給はR3を走っているうちにやっておこう。
宮原町の歩道橋が見えたら、もうすぐ右折。これからR443に入って、熊本空港方面を目指す。
(九州:P52/A-2)
目的のR443へはちょっとややこしい入り方になる。熊本ファミリー銀行のある信号交差点を右に入るのだけど、交通量が多い割には狭くなっているので注意。
この交差点のもう一個手前にある感知(押しボタン)式信号のところで右折する手もあるが、夜間から早朝の時間帯以外は進入禁止となっている。
2005年6月追記 交差点は拡幅され、右折専用のレーンが出来ていて入りやすくなった。
熊本ファミリーを右折するとまたすぐ右折。というかクランク状の道沿いに曲がるイメージ。正面はスーパー、角にはGSがある。そしてすぐ次の信号を左折。
2004年4月追記 この角のGSは今はない。
すぐ次の郵便局の信号を左折。早朝であればR3の一個手前の信号を入って、ここ(写真右側)から出てこられるわけ。
左折後はしばらく道なりに進む。地元のクルマはR3の歩道橋のあたりで狭い裏道に入り、このあたりからひょっこり出てくる人が多い。しかし細い道で学校や民家も密集しており、早朝ではバイクの排気音も迷惑。ツーリング途中のコースとしては通るべきではないだろう。
川沿いに走って高速道路の高架をくぐり、ひと峠こえたあたりで分岐の看板が見えてくる。「中央町・泉村・五家荘(ごかのしょう)」方向へ信号交差点を左折して、R443を北上。
この交差点の角にスーパー「セブン」があり、パンやジュース等の食べ物が買える。このあと道沿いにお店はしばらく見えてこない。
曲がってすぐ東陽村(とうようそん)の商工会が左にあり、トイレが使える。ただし役場が休みの土日は閉まっている事がほとんど。そのかわり100mくらい先に「石匠館」の看板があり、そこを左に入って橋の向こうに行けば石橋の資料展示館があって、駐車場にある清潔な水洗トイレが利用出来る。もちろん職員さんにはちゃんと挨拶しよう。
2009年3月追記 角店「セブン」は営業をとりやめた模様。
この先は谷川にそって山あいの道が17〜8キロ続く。風景を楽しみながらのんびり走ろう。
15キロくらい行くと右手に石切り場が見えてくる。その先に「R443は右へ曲がれ」の看板があるが、これは無視してそのまま直進する。
(九州:P46/D-6)
看板から1キロほどで、広いT字路が現れる。正面にあるお地蔵さんのほこらが目印。ここを右に曲がり、坂を登る方向へ向かう。
ここは一時停止になっているが、標識が左側の木枝に隠れて見にくいせいか、そのまま突っ走って行くクルマも多いので注意。
上の拡大。ここを曲がり、坂を越えて下れば、R218に交差する。
(九州:P46/D-6)「中央町小筵(こむしろ)」交差点
R443へは交差点をまっすぐ行けばOK。このあと約15キロほど道沿いに進む。このR218を右に折れて東に進めば、通潤橋など数々の石橋で有名な矢部町や清和村、高千穂方面につながる。
途中、R443が微妙にY字状になっている箇所がある。看板が出ているので、これに従って右方向へ。信号もある。
(九州:P46/D-4)「糸田」交差点
ここから約4キロ走ってトンネルをくぐれば、T字交差点に突き当たるはず。
トンネルを抜けてすぐのT字交差点。看板の指示通り、左方向へ。
(九州:P46/D-3)「辺田見」交差点
右に行けばR445の石橋探訪ルート。ここもまた面白い道なので、いつか紹介したい。
2009年3月追記 道路拡張工事が終わり、「辺田見」交差点から熊本空港方面にそのまま直進出来るようになった。新道周辺にはショッピングセンターも充実。
よって以下4枚の写真による経路は旧道化。
さて、ここからがちょっとわかりにくい部分。御船川沿いに約1キロ進むと、「R443・大津は右へ」の看板が。
(九州:P46/D-3)
しかし信号もなく、自転車屋さんの角をちょっと鋭角っぽく右に下って入る感じ。目立たないので、見落とさないようにしよう。
そのあとまた看板。「R443はY字を左へ」とあるが、これは旧道。まっすぐ向こう側に新しい道が出来ているので、吉無田高原の方へ直進する。
2004年4月追記 「R443は直進」に改められた。
上の分岐の拡大。Y字と言ってもやや直線っぽい感じで、写真奥へ進む。左からでも一応抜けられるが、狭く暗い道なのであまり通りたくない。ちなみに左に入ってすぐのところにコンビニがある。
そのあと信号があるので、そこを左折。看板もあり、左の角にはお金持ちの大きなお屋敷があるので通称お大尽コーナーと呼んでいる。ここを曲がればあとは一本道。熊本空港バイパス(県道36号)まで約10キロを残すのみだ。
約10キロほどで4車線の広い道との交差点に出たら、そこがバイパス。
(九州:P39/D-6)
バイパスを左へ行けば熊本市街地。 右に行けば空港からR57、そして阿蘇山はすぐそこ。晴れていれば青空をバックに、雄大な外輪山が間近に見えてくるのだが・・
ところでこのバイパス交差点からR443はさらに直進となっているが、狭くて分岐がややこしく生活道路と言った感じなので、ツーリングでは通らない方が吉。バイパスは交通量こそ多いけど流れもかなり速いので、ここから先R443を通るメリットは全くない。
以上、この下道コースを使って川内市から熊本空港まで約190キロを3時間半〜4時間というのがいつものペース。八代市から先は混み合う事もなく、自分のペースで走れるから疲労も少ない。それが結果的に早く着ける重要なポイントだと思う。